大阪市でインプラント治療を受けるならりゅうぼく歯科

menu
Disease

インプラント周囲疾患

健全なインプラントはこういう状態です

About Implant
健全なインプラントはこういう状態です

埋入したインプラントが良い状態であれば、噛み合わせが良くしっかり噛むことができます。また、歯肉などの健康状態にも異常がなければ、天然歯のような感覚でお使いいただけます。しかし、なかにはインプラント治療後に腫れや出血などがみられる、インプラントが安定しない、といった症状が現れることがあります。その場合、インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎にかかっているかもしれません。

インプラント周囲粘膜炎とは

インプラント周囲粘膜炎とは

インプラントの周囲に炎症が起きている状態です。ただし、まだ炎症にかかり始めた段階であり、歯肉に軽度な腫れや出血が見られる場合があります。天然歯で言えば歯肉炎のような症状であり、炎症は粘膜だけで起きています。この状態で発見できれば手術の必要はなく、適切な歯磨きや上部構造の調整などによって改善がみられます。しかし、もしインプラント周囲粘膜炎を見落とすと、症状が進行してしまいます。

インプラント周囲粘膜炎の自覚症状

インプラント周囲粘膜炎には下記の自覚症状が現れます。こちらは気付きにくかったりするので日頃からチェックを怠らないことが大切です。

  • 軽い違和感や腫れ感
  • 歯磨き時の出血
  • 不快な口臭
  • わずかな痛みや圧迫感
注意点

・インプラント周囲粘膜炎は、自覚症状が軽いため放置されがちですが、早期に発見しケアを行わないと、インプラント周囲炎へと進行するリスクがあります。定期的な歯科検診やメンテナンスを受けることで、早期に発見し適切な対策を取ることが重要です。
・いくらブラッシングを頑張っていても、検診時に磨けていないと指摘されるのは、インプラント周囲の環境の問題。それを改善し、セルフケアができる環境はインプラントの健康の維持に大変意義があります。

[原因=力のコントロールのアンバランス(定期的検診を受けていない場合)]

  • 上部補綴物の不具合
  • 清掃不良
  • 内疾患や喫煙によるもの

があります。この中で「清掃」を原因とする多くは、磨けない環境にあることが多いです。しかし、多くの医院では患者さまの責任にされていることが多く、それを「磨ける環境とは何か?」を提示し施術を提供しています。
自覚症状が出ていない間に、ご自身のお口の中のインプラントがどのような状態であるのかを知っておくことがとても大切です。インプラントドッグ(インプラント部の検診)はすごく重要で、不具合が出いている場合はその原因を精査し改善する治療があることを多くの方に知ってほしいと考えています。

インプラント周囲疾患→(インプラント周囲粘膜炎+インプラント周囲炎)

インプラント周囲疾患=インプラントを支えている顎の骨(硬組織)と、インプラントの周りの歯ぐきや粘膜(軟組織)が、病的な状態であること

  • インプラント周囲疾患の進行状態によって、インプラント周囲粘膜炎と、インプラント周囲炎に分かれます。
  • インプラント周囲炎になると、天然歯のそれと違い無症状で進行が速くなります。

自分で見つける方法

下記のような症状がありましたらインプラント周囲疾患の恐れがあるのでぜひ早期にご相談ください。

  • 痛い腫れを繰り返す
  • 出血している
  • 膿が出ている
  • 違和感がある
  • においがする

など

インプラント周囲疾患とは

インプラント周囲疾患とは

インプラント周囲疾患とは、インプラント周囲の軟組織および骨に生じる炎症性疾患を指します。主に以下の2つに分類されます。


  • インプラント周囲粘膜炎 (Peri-implant mucositis)

    インプラント周囲の軟組織に限定された炎症で、骨吸収は見られません。炎症はあるものの、適切な治療により改善可能です。

  • インプラント周囲炎 (Peri-implantitis)

    インプラント周囲の軟組織と骨に炎症が及び、骨吸収が進行する病態です。進行するとインプラントの安定性が損なわれ、最悪の場合インプラントの脱落に至ることもあります。

主な原因

  • 1. プラークの蓄積・不十分な口腔衛生管理

    プラークやバイオフィルムがインプラント周囲に蓄積すると、細菌感染が引き起こされやすくなります。口腔衛生が不十分な場合、インプラント周囲の組織に炎症が起こりやすくなります。

  • 2. 過剰な咬合力

    インプラントには天然歯と異なり、歯根膜が存在しないため、過剰な咬合力が直接的に骨に伝わりやすく、周囲の骨吸収やインプラントの不安定化を引き起こす可能性があります。

  • 3. 喫煙

    喫煙は血流を阻害し、組織の治癒能力を低下させるため、インプラント周囲疾患のリスクを高めます。

  • 4. 糖尿病などの全身的な健康状態

    糖尿病などの免疫機能に影響を及ぼす全身疾患もリスクファクターとされています。高血糖は組織の治癒を遅らせ、感染に対する抵抗力を低下させます。

  • 5. 外科的な要因

    インプラント埋入時の手術が不適切だった場合、またはインプラント周囲の骨質が不十分だった場合、炎症や骨吸収が生じやすくなります。

  • 6. 他のリスクファクター

    治療計画や補綴物のデザインが不適切であった場合、または過去に歯周病があった場合などもリスクを高める要因とされています。


インプラント周囲粘膜炎の自覚症状は、一般的に軽微であることが多く、患者が自分で気づきにくい場合もあります。以下のような自覚症状が現れることがあります。


  • 軽い違和感や腫れ感

    インプラント周囲に軽い違和感や、少し腫れているような感覚を感じることがあります。

  • 歯磨き時の出血

    インプラント周囲をブラッシングした際に、歯肉から出血することがあります。これは炎症があるサインです。

  • 不快な口臭

    炎症によりプラークが溜まりやすくなるため、口臭が気になることがあります。

  • わずかな痛みや圧迫感

    通常、強い痛みを伴うことは少ないですが、触れるとわずかな痛みや圧迫感を感じることがあります。

注意点

インプラント周囲粘膜炎は、自覚症状が軽いため放置されがちですが、早期に発見しケアを行わないと、インプラント周囲炎へと進行するリスクがあります。定期的な歯科検診やメンテナンスを受けることで、早期に発見し適切な対策を取ることが重要です。

インプラント治療後のメンテナンス

インプラントドック・定期検診

インプラントドック・定期検診

インプラント治療を受けた患者さまが長く健康的にお使いいただけるよう、当院では定期検診とともに病気の早期発見と予防を目的としたインプラントドックを行なっています。インプラント周囲炎などの病気は、初期の段階で見つけて治療をすることが重要です。お口の中を詳しく調べるとともにクリーニングを行ない、口内の衛生環境を保ち炎症が起きないように予防します。インプラントドックを通して、患者さまのインプラントをお守りします。

日頃の生活習慣

日頃の生活習慣

インプラントを健康的に保つために、生活習慣の見直しも行なうことが大切です。まず、毎日のケアが大切になるので、丁寧な歯磨きを継続していきます。磨き残しがあると歯垢が形成されます。また、歯垢が増えないように間食を減らすなど、食生活を振り返ることも大事です。このほか、睡眠不足が続く習慣も免疫力を低下させ、細菌による感染が起きやすくなります。当院では、カウンセリングによって生活習慣の改善をサポートします。

インプラント周囲炎にかかってしまったら

インプラント周囲炎にかかってしまったら

インプラント周囲炎を改善させるためには、早期に病気を発見してなるべく早く治療を始めることが肝心です。少しでも気になる症状があれば、当院へご相談ください。他院でのインプラント治療後に起きた腫れや出血などの症状についても診察し、しっかり治療します。

●インプラント治療を受けていただく上で知っていただきたいこと

○インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用

・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、主治医が指定した期間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。

○クリーニング・PMTCにともなう一般的なリスク・副作用

・歯科医院でのクリーニング・PMTCだけでは、虫歯・歯周病の予防はできません。日ごろから歯磨きなどのケアに努めることで、予防効果を上げられます。
・歯肉の腫れや歯肉炎のある方は、器具が当たることにより痛みや出血をともなうことがあります。
・着色汚れや歯垢・歯石はクリーニング・PMTCで除去できますが、効果は永続的ではありません。いずれも再付着するものなので、定期的に受診して処置を受けることが大切です。